海外移住を目指して現地入りする時って、たいてい何かが足りない状態から始まるんですよね。語学力はあるけど仕事がないとか、お金はあるけど語学力が足りないとか、語学も仕事もできるけどビザが出ないとか。そんな中で、ビザ・仕事・語学力の「海外移住における三種の神器」を現地入り前から全てそろえていた人がいましたのでインタビューしてみました!
※ちなみに、この動画はオーストラリアの移住情報についてお話していますが、各国の移民法はいつでもコロコロと方針が変わり得るものなので、正確な最新情報は必ず自分の移住希望国の移民局の公式HPで確認してください※
あずささんの簡単な自己紹介(0:00~1:58)
シンイチ:今回はオーストラリア移住を成功させたあずささんにゲスト出演していただいています。それではあずささん、まずは簡単な自己紹介をお願いします。
あずささん:皆様はじめまして、あずさです。私は海外生活がなかった所から英語を勉強し始めまして、ついに昨年末オーストラリア移住という事になりました。まだいろいろとわからない所だらけで私が喋っても大丈夫かなって思ったりしてますが、私でわかる範囲であれば楽しくお話できたらなと思っています。よろしくお願いします。
シンイチ:よろしくお願いします。それでは今回のインタビューのテーマなんですが、今回実際に移住を成功させたあずささんに限らず、海外移住を考えている人にとっては「これだけは欠かせない」という要素が3つはあると僕は考えていまして、それは
・ビザ
・収入源
・語学力
の3つなんですね。で、あずささんは日本を出る前の時点でこれら3つ全てが揃っていたという、僕の知る限りでは非常に珍しい人でして、今回のインタビューでは特にこの3点に焦点を当てていろいろ聞いていきたいと思います。
オーストラリアには何ビザで入国した?(1:59~8:15)
シンイチ:まずはビザについてですね。日本人が日本以外の国で過ごすためにはビザというものが必要です。ビザにはいろいろ種類がありますが、あずささんは今回は何ビザで入国しましたでしょうか?
あずささん:私は婚約者ビザですね。
シンイチ:という事はご結婚されるという事ですね。おめでとうございます!
あずささん:ありがとうございます。
シンイチ:婚約ビザを申請して、それで実際にビザが下りるまで期間ってどれぐらいかかるものなんでしょうか?
あずささん:本当にピンキリだと思います。早い人は1年とかで下りる人もいると思うんですけど、私の場合は1年半でしたね。パートナーの国によったりとか、あと申請時に国内にいるのかどうかとか、あとはその時の国際情勢とかですね。例えば今ならコロナパンデミックの影響で普通より時間がかかったりとか。
シンイチ:なるほど。でも早くても1年って事はけっこう時間かかりますね。
あずささん:かかりますね。なのでビザを申請しようと思っている方がいたら、時間に余裕を持ってやるといいと思います。難しいとは思いますけど。それぐらいかかるものだという前提で考えておく必要があるかなと。
シンイチ:僕は日本人の知人友人の中で他にも婚約ビザで海外移住した人がいまして、例えばアメリカに移住した人から聞いた話だと、「配偶者ビザ」だとか他にもいろいろ似たようなビザがある中で敢えて婚約者ビザを選んだそうなんですが、これらはやはり微妙に申請のための要件が変わってくるのでしょうか?
あずささん:変わりますね。私たちも敢えて婚約者ビザを選んでます。パートナービザにする事もできない事はなかったと思うんですけど、それじゃ「弱い」って思ったんですね。偽装結婚じゃない事を証明しないといけないので。同棲してた人なら一緒に払った請求書とか銀行の共同口座とか証拠書類をいっぱい出せるんですが、私たちは一緒に生活した事がなかったんですね。さらに2人で写真を撮るタイプでもなかったので、証拠書類があまりにもないぞとなって。じゃあこの状態からどうしようかと考えた時に、まずはエージェントに相談しようという事になりました。というのも、ビザって審査が通らなかったからといって申請料金って帰ってこないんですよ。
シンイチ:ちなみにその申請料というのはいくらぐらいかかるんでしょうか?
あずささん:オーストラリアの場合だと7850ドルですね。当時のレートだと日本円で70万円近くかな。これだけかかるので、「申請したけどダメでした」じゃツライじゃないですか。それでエージェントに婚約者ビザとパートナービザのどちらで申請するのがよさそうか相談してみたら、「今の状況なら、まずは婚約者ビザで入国して、その後にパートナービザを申請するっていう手順にした方が確実だと思う」という話だったんです。
シンイチ:特に英語圏の国って世界中から移住希望者が殺到していて競争率も物凄いじゃないですか。なのでそういう影響もあって申請料がメチャクチャ高いっていうのもあると思うんですよね。
あずささん:そうですよね。オーストラリアだって何年か前はこんなに高くなかったそうですし。日本円で30万円ぐらいだった時期もあったという話も聞きます。
シンイチ:それでも相当高いと思いますよ。例えば僕は以前フィンランドで労働者ビザを申請してそれが下りたんですが、その時の申請料は260ユーロ(約3万4000円)でした。
あずささん:えっ??それだけ???
シンイチ:安いです(笑) これでも一部の人からは「申請料が高い!」と言われているのですが、それでも英語圏のそれと比べると相当料金が抑えられます。北欧の国は英語圏の国と比べるとそこまで人がなだれ込んでこないので、たぶんそういうのもあって料金がやさしめになってるんじゃないかなと。それにしてもオーストラリアのこの金額はビックリですね。
あずささん:ビックリですよねー。ホントにお金がかかるなと。
オーストラリア移住後の仕事は?(8:16~18:24)
シンイチ:はい、そして最終的にはこうして無事入国できたという事なんですが、大抵の人の場合は、ここで「お金の不安」というものが出てくるんですよね。例えば僕の場合はフィンランドに入国した時は学生ビザで現地での収入はなかったので、予め準備しておいた貯金を切り崩しながらの生活でした。一応十分な貯金は用意していたんですが、それでも日々預金残高が減っていくというのはやはり心理的に多少は不安になる部分があると思います。ですが、あずささんの場合は既に仕事(つまり収入源)が確保できた状態で日本を出たんですよね。どうやってそういう状況を作れたのでしょうか?
あずささん:私はちょっと特殊なケースだと思います。元々は私は日本のとある会社さんに派遣社員として17年ぐらいお世話になってたんですね。専門職だったのでずっと同じ職場で働けてました。ある日「海外に行こうと思っている」という話をした時にたまたま社内にIT関係に強い方がいて、その方に可愛がってもらえていて、「今の時代、場所が変わったって働けるんじゃないの?」と言ってもらえたんですね。その流れで周りの人たちも動いてくださって。その会社には海外からのリモートワークの前例があったわけじゃないんですけど、私は元々派遣社員という立場だったので、派遣元の会社と派遣社員の間に何か1つ会社を通してしまえば働く場所がどこでも関係ないと。それで海外からでも同じ仕事を続けられるようになったんです。
シンイチ:これは、日本の仕事をそのままリモートワークとして持ち込んだという事ですね。
あずささん:そうですね。ただ、立場としては派遣社員としてはできないので、個人事業主として同じお仕事を継続するという形ですね。
シンイチ:なるほど、形態を変えて同じ内容で仕事をすると。そういえば最近、コロナパンデミックが始まる前の時点でも、例えばプログラミング関係の仕事だと当時からリモートワークやってる人は聞いた事がありました。東南アジアの国に住みながら仕事は日本のものを受注する、みたいな。あと、僕の知り合いで北欧に住んでいる人とかでも、ビザはパートナー系でありながら、仕事は日本から翻訳の仕事をリモートで持ち込んでいる人がいます。なので仕事の種類によってはそういう事ができてしまうっていう時代になってますよね。
あずささん:本当にそうだと思います。私が海外に行くって言い始めた頃はリモートワークの人が少なかったんですが、人材の流出を止めるために、例えば結婚されて遠くの県に引っ越してしまう方でも何とかリモートで継続できないかという動きが出始めてたぐらいな感じでした。でもコロナの影響で一気にリモートが広まってきて、それで社内のシステムも変わって、その時にいろいろ試行錯誤して考え得る問題点とかも事前に洗い出せたという状況になっていたので、それで私にもOKを出してもらえやすかったのかなと。
シンイチ:そうですね、タイミング的にもドンピシャでハマったって感じですかね。ちなみに差し支えなければそのお仕事の内容をちょっと聞いてもよろしいでしょうか?
あずささん:元々はCAD(Computer-aided design)オペレーターでした。パソコン上で図面を描いたりとか、3Dで形状を起こしたりとか。例えば家とか車とか何でもあると思うんですけど。そのCADオペレーターをずっとやっていたんですが、ずっとそこで働いていたのに伴って仕事内容も変わってきて、工場のロボットのシミュレーションもやるようになり、そこから「プログラミングも興味あるならちょっと勉強してみない?」と声をかけてもらえて。それができると使ってるソフトに拡張機能も自分で作れるようになるんですよね。なので今はCAD+ロボットシミュレーション+プログラミングという仕事内容です。
シンイチ:おぉ、これはすごいですね。最近エンジニアになりたい人が増えていて、例えば仕事を辞めてプログラミングスクールに通ったりだとか自分で自宅学習してそれで転職活動するみたいな人がいる中で、業務内でプログラミングを勉強させてもらえるというのは大きいですよね。
あずささん:メチャクチャ恵まれてますよね。ホントに人に恵まれてたなと思います。職場の方々がよくしてくださって。まぁ、もちろん自分でもアピールはしていたとは思います。まさかこんな事になると思ってやってたわけじゃないんですけど。元々派遣という不安定な形態で働いていた事もありますので。派遣社員をやっていた背景には、演劇をやっていて仕事とそれと両立したいという事情があったんですけど、やっぱり安定して働かせてもらうためには能力がなければ難しいなと思っていて、能力とやる気を見せるために頑張ってました。元々はエクセルとかだったと思います。「エクセルでこういう資料作って」とか言われた時に、他のみんなは手作業でやってたのを私は関数を使ってチャチャっと終わらせたりとか。そしたら「あ、こういうの得意なんだったらマクロとかも作れるんじゃない?」とか言われて。仕事中に調べながらやっていいという事だったのでそれでやってみて。そこから更に「ああ、それもできるんだったらプログラミングもできるんじゃない?」という流れになってプログラミングもかじり始めました。
シンイチ:なるほど、という事はCADの仕事自体はプログラミングをやらせてもらえたのとは直接関係はなかったんですね。
あずささん:本来はないですね。CADとかに関連するソフトを開発する業務に携わってる方だとソフトに機能を追加するためにやってらっしゃる事もあるんですけど、本来は必要ないです。
シンイチ:なるほど、CADから派生したというよりは別の部分から始まったプログラミングなんですね。エクセルで自分で関数を作るのってプログラミングで関数を作るのと似ているかもしれませんし。そこら辺を「自分で調べてできましたよ」っていうのを見せれば、それが周りに評価されればそこから「じゃあプログラミングもどう?」っていう話ももしかしたら出るかもしれないですよね。
あずささん:そうそう、そうだと思います。だから何か自分が少しでもアピールできると思うものがあればドンドン挑戦すればいいんじゃないかなと思います。だいぶ生意気な派遣社員だったと思いますけどね(笑) よく雇い続けてもらえているなぁと。
シンイチ:でもこういう「リモートで海外からでも働かせてください」っていう要望が通った背景としては、それができるだけのものをこれまで積み重ねてきたって事の裏返しでもありますよね。やっぱり信頼関係が予め築けていたからこそ、そういう要望を出しても通るって事だと思いますし。
あずささん:そうですね。あと、もう1つ言うならやっぱり英語もありましたね。その派遣のお仕事で英語が得意な方が比較的少ない会社だったので、その中で私が英語をやっているっていうのも1つアピールポイントになっていて、何か英語関係の業務とか打合せがあれば呼んでもらえたりっていうのがたまにあったので、それも大きかったんじゃないかなと思います。
オーストラリア移住でビックリした所は?(18:25~22:26)
シンイチ:ちなみにあずささんは移住してからまだそれほど時間は経っていないと思うんですが、今の時点でも既に何か「現地入りしてから初めて気づいたビックリした事」ってありますでしょうか?
あずささん:一番大きかったのは、持ってきた服が合わないって事ですね。実は以前オーストラリアには同じぐらいの時期に遊びに来た事はあったんです。今は年末年始ですけど、以前も年末年始をオーストラリアで過ごした事があって、その時はメチャクチャ暑かったんですよ。外を出歩いたら、暑さで頭痛くなっちゃうぐらい。で、そのイメージだけを持って今年の気候を一切調べずに荷造りしちゃったんです。それから最近は日本で秋が短くなってるような気がして、それも影響してたかもですね。日本とオーストラリアは年間通して季節が逆なので、日本の冬の時期にオーストラリアに移住しようとしたら夏の服が必要になりますよね。たくさん荷物を現地へ送るとなると船便になりますけど、送った荷物が現地に着くまで2~3か月かかるんです。そうすると日本の秋ぐらいにはもう夏服を送らないといけないんですけど、その時点でまだ日本もけっこう暑いので、現地に送れたのは真夏用の服ぐらいでした。なので現地入りした時はそういう服ばかりで、長袖の服とかはもう少し後で届く便に入れちゃったんです。で、空港に着いたら「あれ?何か思ってたのと違う…」となって。何か肌寒い、みたいな。
シンイチ:これはけっこう「あるある」ですよね。僕は以前、アメリカのカリフォルニア南部のサンディエゴにちょっといた事があったんですけど、その時に「サンディエゴって年間通して暖かいよ。常夏みたいだよ」って聞いていたんで、「あ、じゃあ上着いらないな」って思って夏服だけで行ったら、空港に降り立った時点でだいぶ寒かったんで。20℃切ってるんですよね。たぶん16℃とかそれぐらいで。もう最初の2日ぐらいでパーカーとか買いに行きましたね。
あずささん:わかります(笑) イメージだけで来ちゃダメですよね。今時、気温なんてすぐに調べられるんだから調べとけばよかったなって思ってます。
シンイチ:そうですよね。まぁ日本の夏だと上着は一日通して一切要らないので、どうしてもそのイメージが強くてそれでやっちゃいがちなんですけど、特に西洋の国っていうのはカラッとしてる所が多いですし、夏で最高気温が30℃を超えていても最低気温は20℃を下回る事も普通にあるので、やっぱりその辺は注意ですよね。まぁこの辺りも、これから海外に行くという人はぜひ参考にしていただければと思います。
あずささん:そうですね。あと、荷造りで詰め込むものの順番とかもちゃんと考えた方がいいなって。私、今欲しいのにまだ届いてない荷物ありますし。
オーストラリア移住前の英語力について(22:27~30:49)
シンイチ:あずささんはオーストラリア移住前の時点で既に英検1級を持っていたそうですが、英語の勉強を本格的に始めたのは何年ぐらい前からでしょうか?
あずささん:勉強し始めてから丸6年経った所ですね。
シンイチ:英検1級を取ったのは何年前ですか?
あずささん:2年前です。
シンイチ:という事は勉強を始めてから4年で取ったという事ですね。これはすごいペースですね。英語の勉強を始めたばかりの時はどれぐらいのレベルでしたか?
あずささん:えーと、My name is Azusa Kawamura. I live in … みたいなのぐらいでしか言えなかったです(笑)
シンイチ:いわゆる、典型的な初心者レベルから始まったという事ですね。
あずささん:まぁ、受験英語は薄っすらと頭の中に残ってました。子供の頃から勉強は好きなタイプだったので。そういう意味で基礎はどこかしらでは身についていたと思うんですけど、じゃあいざここで話せますかと言われたら全然話せない状態でした。
シンイチ:ちなみにオーストラリア移住前の時点で、海外留学などの海外経験はありましたでしょうか?(単なる旅行はカウントせずで)
あずささん:一応中学生の時にホームステイみたいなのはチョロっとしてます。私の住んでいた市では各学校から代表1人が海外派遣みたいな感じで約2週間海外に行けるんですね。私は当時それでアメリカに行きました。滞在期間の内の半分ぐらいは各都市を観光みたいな感じでまわって。それから5日間ぐらいはホームステイもしてました。
シンイチ:一応勉強という名目で行っているとはいえ、期間の短さ的にはどちらかというと観光っぽいですね。なので、長期にわたる本格的な留学の経験は今までなかったという事ですね。それでも日本を出る前の時点で英検1級とってるという事で、これはやっぱり日本での努力の積み重ねの賜物ですよね。ちなみに、1週間あたりの勉強量はどれぐらいでしょうか?
あずささん:最初の半年ぐらいは1日のうちちょっとでも英語に触れればOKぐらいな感じでした。例えばNHKの語学番組をちょっと観るとかラジオを聴くとか。それぐらいで「お、私スゴイ」って思ってました。で、ちょうど1年経った時ぐらいにTOEICを受ける事になって、そこから突然毎日2時間ぐらいはやるようになりましたね。私、凝り性なので。
シンイチ:ちょっと熱が入って週末ちょっと多めにやったら1週間で20時間は超えるって感じですかね。
あずささん:そうだと思います。海外ドラマとかを観てる時間も含めたらもうちょっといくかなと。
シンイチ:という事は1週間あたり20時間でこれを1年やると約1000時間。4年だと4000時間。そうですね、今まで何千時間という勉強をやってきたからこそ日本にいながらでもそれぐらいの力が身につくという事ですよね。ちょっとここであずささんの英語学習に関して、僕の見解として特筆すべき点があると思いますので、その辺についても触れておきたいと思います。
あずささん:なんかドキドキします(笑)
シンイチ:いや、そんなに特別な事を言うわけではないですけど(笑) あずささんの場合は次の条件が全部揃ってるんです。
・大人になってからの学習
・海外留学経験なし
・フルタイムの仕事をしながらの勉強
この条件を全部満たした上で語学上級者になる人って非常に少ないです。
例えば僕も高校卒業直後までは英語喋れなくて後から勉強して覚えたんですが、僕の場合は日本で入った大学の学部が英語科で、大学4年間は英語の勉強のみに集中できる環境だったんですね。あずささんみたいに社会人になってから仕事しながら英語上級者になったわけじゃないです。
それから僕は今フィンランドに住んでいて、こちらの人は英語ペラペラな人が多いんですが、これは個人の努力の賜物というよりも幼少期から英語を使うのが当たり前な環境が社会レベルで整っているのが大きいんですね。例えばフィンランドではフィンランド語の他にスウェーデン語も公用語で、フィンランド語、英語、スウェーデン語の3か国語喋れるフィンランド人もいます。ですが、この3か国語話者はほぼ例外なく幼少期をバイリンガル環境で過ごしています。親の片方がスウェーデン語ネイティブとかね。
幼少期をバイリンガル環境で過ごしていないフィンランド人のほとんどはスウェーデン語を喋れません。学校教育でスウェーデン語を何年もやっているにもかかわらずです。日本では学校で英語を6年とか勉強するのに日本人は英語喋れないじゃないかとかよく言われますが、実はフィンランドのスウェーデン語事情もほとんど同じです。
この事からも、大人になってから海外留学もなしでしかも仕事をしながら外国語を1つでも上級レベルにまで引き上げるのがどれだけ大変な事なのかがわかると思います。
視聴者へのメッセージ(30:50~33:16)
シンイチ:はい、ここまであずささんにいろいろお話を伺って、僕自身も聞いていて大変興味深いなと思いました。そろそろこのインタビューも終わりに近づいてきましたが、海外移住希望者や英語学習者の視聴者に向けてあずささんから何か一言あればお願いします。
あずささん:英語の勉強も移住もそうですけど、もうやろうと思ったらやった方がいいと思ってます。もちろん後で「失敗したな」とか「やらなきゃよかったな」とか思う事もないわけじゃないとは思うんですけど、やらないよりは絶対いいので。あと、「この年齢だからやめとこう」とか、そういうのを考える前にやっちゃった方がいいなって。そしたら何か楽しい事も絶対見つかるし、何か思わぬチャンスが転がってくるかもしれないし、思わぬ出会いもあるかもしれないし。なのでちょっとでも興味を持ったら動いてしまった方がいいんじゃないかなって思ってます。
シンイチ:そうですね、まずはやってみて、それでダメだったらやめるっていのもありますし。気軽に始めるのもいいと思いますね。あと、最後に僕の方から少し付け加えたいのは、「海外移住にはそれなりの時間がかかりますよ」という事ですね。ここまでお話を聞いてもわかる通りあずささんは相当な努力家なんですが、逆に言えばこれだけやる事をやってる人でもこれぐらいの時間はかかるという事でもあるんですね。
海外移住は大人になってからでも一応できます。僕もフィンランドに来たばかりの時既に28歳でしたし。でも行きたいと思ってすぐ行けたわけではなく、しばらく働いて貯金してから来ました。僕は海外移住したい人は応援していますが、「移住したい」と思い始めてから例えば1年以内に移住できるみたいなものではないので、「どれぐらいの努力でどれくらいの時間がかかるか」の現実的な距離感も今回の動画で伝わればいいなと思っています。という事であずささん、本日はどうもありがとうございました。
あずささん:ありがとうございました。