Page 65:英会話講師の選び方!こんな先生はNGです🙅

前回の記事

ではオンライン英会話、つまり

「英語を勉強するための環境」

の選び方を紹介しましたが、今回は個々の英会話講師、つまり

「自分に英語を教えてくれる人」

の選び方を紹介しようと思います。


チェックポイントその1:喋る時間の割合

まず、レッスンを受ける際には、

「先生と自分の英語での喋る時間の割合がそれぞれどれぐらいか」

をチェックしましょう。

例えば、1レッスンが60分だったとしたら、先生:自分の喋る割合は

5:5 (30分:30分ぐらいでしょうか?
6:4 (36分:24分)ぐらいでしょうか?
7:3 (42分:18分)ぐらいでしょうか?
8:2 (48分:12分)ぐらいでしょうか?
9:1 (54分:6分)ぐらいでしょうか?

それとも

10:0 (60分全部先生の喋り)でしょうか?

これが9:1とかみたいにあまりにも先生ばかりが喋っていて自分の発言時間がやたら少ないようであれば、もはやそれは「英会話の練習」といえるのかどうかも怪しいです。

そりゃ完璧にお互いの喋りの割合を5:5にするのは難しいでしょうし、英会話初心者であれば英語がなかなか口から出てこないため、先生ばかりがたくさん喋ってしまいがちになってしまうのはわからなくはないです。

でもですね、本当に優秀な先生はそれでもレッスン時間の3割ぐらいは生徒に喋らせることができるはずなんですよ。

例えば、僕は以前2時間(1時間レッスン×2回)だけオンラインでアラビア語のレッスンを受けたことがあります。僕はアラビア語は文法も単語も発音も読み書きも一切できませんでしたから、そういう「正真正銘の初心者」を相手にアラビア語の先生はどうやって教えるのかなーというのをちょっと見てみたかったからです。

その先生、アルジェリア人の20歳そこそこの女の子だったのですが、アラビア語をわかりやすく教えるのも生徒に喋らせるのも非常に上手でした。この先生の的確な補助のおかげで、僕は最初は全くアラビア語が分からなかったにもかかわらず、レッスン時間の後半3割ぐらいはアラビア語をその口から発していました。さすがに超初心者からのスタートだったのでフリーな会話にはならず、決められたストラクチャーで

「〇〇は××出身です」

みたいな文章の〇〇や××を「私」とか「あなた」とか「日本」とか「アメリカ」とかに変えて練習する、というのが主な内容でしたが、少なくとも「実際に自分の口でアラビア語を喋る」という練習にはなっていました。

英会話でも同じ事です。英語を喋れるようになるために英会話を受けるというのに、自分の英語での発言時間が極端に短く、先生の話を聴いてばかりだというのであれば、何のためにレッスンを受けているのかわかりません。話を聴くだけで自分は発言しないのであれば、別にYouTubeで無料で英語の動画を見るだけでもよいではありませんか。

従って、第1のチェックポイントとしては、

「自分に英語で発言する時間を十分に確保してくれる先生かどうか」

に注目しましょう。それをやらずにベラベラ喋り続けるような先生はあまりオススメしません。ましてや、生徒が先生の話の内容をよくわかっていないのにそれを無視してドンドン先に進んじゃうようなのは論外です。

チェックポイントその2:聞き取れなかった時のフォロー

自分がまだ流暢ではない外国語で会話している時には、相手の言っている事が聞き取れないというのはよくある事です。そんな時、先生はちゃんとフォローしてくれているでしょうか?

親切な先生であれば、生徒の聞き取れなかった部分を口頭でもう一回言うだけでなく、文字にして書いて見せてくれるはずです。外国語で聞き取れなかった部分というのは、その部分を自分の知っている単語として認識できなかったという事ですから、原因としては

・そもそもその単語自体を知らなかった
・単語自体は知っていたが、前後の単語の音とつながるなどして発音が自分の期待していたものと違っていたりしたため、知っている単語だと認識できなかった

などが考えられます。

そのような時は、ただ口頭で繰り返すだけよりも、文字として目に見える形でも補助を入れてくれた方が効果的なのです。

既に英語が上手な人を相手にしてるならともかく、英語の初心者相手にこれをめんどくさがってやってくれないような人は先生としてどうかと思いますので、自分が聞き取れなかった部分はちゃんと親切に書いて教えてくれる先生を選ぶようにしましょう。

チェックポイントその3:自習ではできないような内容かどうか

「これ、先生いなくても自分1人でできるじゃん!」というような内容のレッスンをするような先生もNGです。

例えば、僕は普段は独学で勉強しているフィンランド語の学習成果の定期チェックのために月1回ぐらいのペースでフィンランド語のオンラインレッスンを受けているのですが、「なんじゃこりゃ!」というレベルのハズレを引いてしまった事もあります。

それは「フィンランド語の文法のレッスン」と称し、与えられたフィンランド語の例文の一部を正しい形に直し、文全体を英語に訳し、その訳した英語を声に出して読む、という内容のものでした。これがひたすら60分続くのです。レッスンの途中で

こりゃたまらんわ _| ̄|○

と思い、「いや、僕が求めてるのはこういうレッスンじゃないんですけど」と柔軟な対応を求めたのですが、レッスンスタイルは変更されず、このまま60分続きました。

一応フィンランド語の単語の形や英訳が正しいかとかは先生のチェックが入るのですが、

こんなモン、問題と答えと解説を与えてもらえば先生おらんくても自分でできるやんけ!

です。

100歩譲ってフィンランド語→英訳をやるにしたって、事前の宿題にでもすればいいじゃないか。なぜわざわざ有料の60分のレッスンの最中に「勝手に自習ででもできるような内容」を持ち込むのか、理解に苦しみます。(←まぁその方が先生の立場からすれば楽できるからなんだろうけど)

というわけで、レッスンを受ける際は、

「これは本当に自習では無理な内容なのか?」

を自分自身に問いかけるようにしましょう。自習だけではできないようなレッスンをしてくれるからこそ先生なのであり、それこそが先生の腕の見せ所なのです。

まとめ

はい、以上3つのチェックポイントを紹介しましたが、この3つにはどれも共通している考え方があります。それは

「このレッスンはわざわざお金を払ってまで受けるほどの内容なのか?」

を意識すべきだという事です。

今の時代、インターネットの発達によって大抵の情報はググって無料で出てくるようになりました。語学も同じです。「語学の教材になりうるもの」は無料でネット上に転がってます。実際、僕はスウェーデン語もフィンランド語もほぼ無料に近いような費用でここまでやってきてます。工夫すれば独学でもそれぐらいできます。

お金を払ってやる以上は、お金をわざわざ払わなければ実現が難しい事をやるべきだと僕は思います。僕が月1回フィンランド語のレッスンを有料で受けているのは、そうしなければ

「実際にフィンランド語で誰かと1時間会話をする」

という行為を定期的にできない環境にいるからです。僕はフィンランドに住んではいますが、僕が住んでいるのはスウェーデン語圏であるため、普段のここでの生活では僕にフィンランド語で話しかけてくれる人は誰もいません。このような環境にあるからこそ、フィンランド人にお喋りしてもらうという行為にお金を払う価値が生まれるわけで、もしこれをやらなくてもフィンランド語の話し相手が確保できるのであれば僕はお金払ってフィンランド語のレッスンを受けるのはやめますからねー。月1の頻度だから大した金額ではありませんが、それでもお金は節約したいのだ。

せっかくお金を使うのであれば、それに見合った時間を過ごしたいですよねー。

オマケ:表紙に惑わされるな!

※ここから先はオマケです。先生選びのためのノウハウとは直接関係ありませんが、時間があれば豆知識程度にでも読んでいただければと思います※

さて、英語の先生選びのチェックポイントを紹介してきましたが、重ねて読者の皆様にできれば知っていただきたいのは、

「先生の実力は経歴とは必ずしも比例しない」

という事です。これは言い換えれば、

「その先生がいいかどうかは、実際にレッスンを受けなければわからない」

という事であり、

「人気ナンバーワンである」とか、
「経験が10年以上ある」とか、

そういう表面的な部分では結局「実際にいいレッスンができるかどうか」の本質的な部分は判断ができないのです。

例えば、「人気がある」というのは、本当にレッスンの質がよい結果そうなるのであればもちろん文句はありませんが、もしかしたらただ単に「好みのルックスの人にニコニコしてもらえている」から生徒の好感度が上がり、英語のレッスンの質とは関係なく「人気がある」という状態になっているだけなのかもしれません。そんな状態で「10年を超える経験があります」と言われても、レッスンの高い質を保証した事にはならない事はおわかりでしょう。

もちろん、学校の英語の先生にしても英会話スクールにしても、オンライン英会話にしても、純粋に優秀な先生はたくさんいらっしゃいます。ですがその一方で、

「英語を教える実力がないのに評価される者がいる一方で、英語を教える実力があるのに評価されない者もいる」

という現象が存在するのもまた事実なのです。

これだけではにわかに信じられないという人のために、いくつか実際の例をご紹介しましょう。

まず1つ目は、僕が公立高校で英語の教員をやっていた時に同じ市内の別の高校の英語の教員から聞いた話です。最近はほぼどこの学校にも、日本人の英語の先生に加えて、ALT(Assistant Language Teacher)という外国人の英語の先生もいるのですが、その例の高校に当時いたALTはアメリカやイギリスなどから来た英語のネイティブではなく、ノンネイティブのスイス人だったそうです。しかもこのスイス人、現場の日本人の英語の先生にいろいろ教えてもらわなければならないほど英語ができない人だったらしく、そんな程度の英語力で「事実上のネイティブ枠」であり「ネイティブの立場で日本人の英語の先生を補助する立場」であるALTの仕事をしていたというのですから驚きです。

2つ目は当時日本にワーキングホリデーにやってきたデンマーク人から聞いた話です。彼が日本に来たばかりの頃、周りにいた他の外国人たちに関して、彼はこんな事を言っていました。

「僕はプログラミングができたからIT系の会社で仕事が見つかったけど、他に特にスキルの無い外国人たちは日本でできる仕事の種類はかなり限られていた。韓国人なら韓国料理、中国人なら中国料理の店でアルバイトとして働き、僕以外のヨーロッパ勢はとりあえず英会話スクールで英会話講師をやる、というのがお決まりのパターンだった。」

彼のこの「とりあえず英会話講師」というのを聞いて、「え?英会話講師ってそんな軽いノリでなれちゃうモンなの?」と思ったものでした。しかしその一方で、僕は次のような理不尽な現実も耳にしました。

それが3つ目の例です。僕の友人には日系オーストラリア人で英語教授法の資格も持っていて、実際に英語を教える実力もある人がいるのですが、この人は日本での仕事探しにかなり苦労していました。いろんな英会話スクールに英会話講師として応募しているのに、ことごとく落とされるのです。その一方で、

「アフリカの英語圏ではない国出身の英語のノンネイティブの黒人」

などが彼の代わりに採用されていたりしたらしいです。

上記で紹介したの3つの例から考えられる事は、

「英会話講師の採用は英語を教える実力ではなく顔採用で決まっているケースも少なくない」

という事です。

1つ目のケースでは、「英語はロクに喋れないスイスから来た白人」
2つ目のケースでは、「英語はネイティブではないヨーロッパ各国から来た白人」
3つ目のケースでは、「英語はネイティブではないアフリカから来た黒人」

が英会話講師として採用され、さらには

「英語はネイティブで英語を教えるための資格も持っており、実際に教える実力もある日系オーストラリア人」(←顔や名前だけを見たら日本人にしか見えない人)

がボツにされているのです。

これはつまりどういう事かというと、

「学校(ていうか学校にALTを派遣する会社)や英会話スクールは必ずしも純粋に『英語を教える実力』に基づいて講師を採用していない」
「学校(ていうか学校にALTを派遣する会社)や英会話スクールは、白人や黒人(つまり「外国人」な見た目の人)を用意すれば日本人は喜ぶと思っている」

という事なのです。

もちろん、英語を勉強したい日本の消費者全員が「白人じゃなきゃイヤだ!」とかいうおバカな発想で先生選びをしているわけではないでしょう。しかし、英語の先生の採用過程にこんなおかしな偏りが実際に発生しているという事は、少なくとも「英語を教える場所を提供する」というサービスを提供している学校(ていうか学校にALTを派遣する会社)や英会話スクールなどの経営層からは

「どうせアイツら、英語の先生を見る目なんかないんだから、とりあえず白人や黒人を見せとけば『わーい、アメリカ人だー♪(*^▽^*)♪』とかいって喜ぶでっしゃろ。どうせアメリカ人と他のヨーロッパ人との区別もロクにつかへんやろ。見た目がアジア系の英語の先生なんか雇ったって人気でないしぃ~」

ぐらいに思われていたとしても不思議ではありません。消費者が実際にそうは思っていなかったとしても、です。

要するに消費者はその選球眼を舐められているのであり、消費者が

「見た目ではなくて、実際に英語を教える実力で講師陣を揃えろ!」

という意思表示を自らの選択によってサービス提供側に明確に示す必要があります。これができる消費者が消費者全体の圧倒的多数を占めるようにならない限り、「英会話講師の顔採用」の傾向が変わる事はないでしょうし、「英語を教える実力のあるアジア系の見た目の人材」の発掘のチャンスをみすみす潰すことにもなりかねないのです。

何をこんなにもムキになって言おうとしているのかというと、日本の英語教育の業界においては、アジア系のルックスの人間が差別される傾向にあるという事です。

つい先日も、僕の友人の友人のアジア系オーストラリア人が日本で酷い目に遭わされました。英語の先生として仕事をゲットしたのですが、明らかに白人の英語の先生たちと待遇が違っていたというのです。ある月から予告なしに勝手に給料を3万円減らされていたり、風邪を引いても休ませてもらえなかったり。辞めようとしても「お前には次の仕事なんか見つからない」とか言われたり。

彼も例に漏れず、僕の日系オーストラリア人の友達と同じくスキルはあるのに見た目のせいで差別され、逆に英語が下手なのに英会話教師の仕事をしている白人のフランス人を見かけて唖然としたりという経験をしています。

で、何でこんな横暴がまかり通るのかというと、結局の所は上記の内容に戻って、英語教育サービス提供側の経営者層に

「スキルのあるアジア系を雇うより、スキルはなくてもとにかく白人を雇った方が客が喜ぶ(スキルのある白人ならなお良いが)」

と思われているからでしょう。

この文章は別に白人の英会話講師を敵視しろという意味ではありませんし、実際にスキルもあり、人柄的にも英会話の先生として十分すぎるほどにふさわしい白人もたくさんいます。でも、キレイ事を抜きにして、この業界の裏側でリアルに何が起こっているのかも読者の皆様には知っていただきたいのです。

今この文章を読んでいる人はこんな事を言われなくても既に分かっているかもしれませんが、英会話の先生を選ぶ時には純粋に英語の先生としての適性のみを基準に選びましょう。顔採用ではなくて。消費者1人1人が賢い選択をすることが、長い目で見れば労働市場の理不尽を減らすことにもつながるのです

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