つい先日、フィンランドの結婚式に参加してきました。その時のレポートも兼ねて、フィンランドの結婚式の様子がどんなものなのかを紹介します。
今回結婚したカップルとそのなり染め
今回僕を結婚式に招待してくれたのは、かおりちゃんとレオ君の、日本人とフィンランド人のカップル。
2人とも結婚する前から僕の友人です。
お2人はどうやって知り合ったのかというと、そのきっかけは何を隠そうこの僕\(^o^)/
この2人より先に、まずは僕とかおりちゃんが知り合っていたのでした。
彼女と出会ったのは、僕がまだ日本で教員をやっていた頃。珍しく仕事が早く片付いた金曜の夜に英会話系のイベントに参加した時です。参加者はそれぞれ4人ぐらいの小グループに分けられたのですが、そこでたまたまかおりちゃんと同じグループになりました。
その時出されたディスカッションのトピックは、たしか
「生まれ変わるとしたら、どこの国に生まれ変わりたいか?」
でした。
で、みんな「アメリカ!」とか「やっぱりもう一度日本に生まれたい!」みたいな、いかにも聞き慣れた国の名前が挙がる中、僕だけが
「生まれ変わるなら北欧がいい。フィンランドとかスウェーデンとかノルウェーとか」
と、北欧について触れたのですね。すると
「北欧?何で何で?」
といろいろ聞かれるので、なぜ僕が北欧に興味を持ったかについて英語で熱く語ったのです。
そしたらイベントが終わった後でかおりちゃんが個人的に僕に追加質問してました。
「英語の勉強はどうやってるんですか?」
「日本にいながらどうやって北欧の友達を作ったんですか?」
などなど。この時はまだ敬語だったのが懐かしい(^^)
僕は当時Language exchangeのサイトに登録していたので、
「僕はスウェーデン語やフィンランド語を勉強したかったし北欧の友達も欲しかったから、このサイトで日本語を勉強したいスウェーデン人やフィンランド人を検索して、片っ端からメッセージの乱れ撃ちしましたよ👍」
と僕のやり方を教えました。そしたら
「私も早速やってみます!」
といって即行動に移し、既にその翌週あたりには
「5人ぐらいと知り合えました!」
と僕に成果報告。その中でも特に仲良くなったのがレオ君だった、というわけです。
ちなみに、彼女が知り合った北欧人の中にはデンマーク人もいたのですが、彼女のつてで逆輸入的にそのデンマーク人とも知り合えました。僕的にはフラッと英会話イベントに現れて北欧の事ベラベラ喋ってただけなんだけど、知らんうちにおこぼれもらえてたというw
で、後にレオ君が日本に引っ越してきまして、その時に僕も直で彼に会ったのでした。
フィンランドの伝統的な結婚式の式進行
今回2人が選んだのは、フィンランドでの伝統的なスタイルの結婚式。レオ君曰く、フィンランドの伝統的な結婚式はかなりフォーマットがカチッと決まっていて、「友人からのスピーチ」みたいな個人的な内容以外はほぼどの結婚式でも同じパターンに沿って進むのだそうです。
実際、僕は以前初心者と中級者レベルの間あたりでフィンランド語を勉強中の時、フィンランドの結婚式の一部が紹介されているビデオを見た事があるのですが、実際ほぼこれと同じでした。
(1:11~2:09)
流れてる曲はまんまこれ。
牧師さんの前でひざまづき、牧師さんが
Isän ja Pojan ja Pyhän Hengen nimeen. Aamen.
(神とイエス・キリストと聖霊の名のもとに、アーメン。)
(1:44~1:49)
と言うのもまんまこれ。
なので、フィンランドで結婚式に参加するのは初めてなのになんか見た事あるような気がしてしまい、
うおお、デジャブだ!!((( ゚Д゚)))
と密かに思ってましたw
今回の結婚式では、牧師さんがレオ君と近しい友人だったため、この牧師さんが「牧師&友人としてのスピーチ」を読み上げる事に。因みに、フィンランドと日本の両方から参加者がいたため2か国語進行にする必要があり、原文のフィンランド語版を日本語に翻訳する作業は僕が担当させていただきました。牧師さんのスピーチの日本語版をすぐ隣で読み上げる係も僕。
このため、この牧師さんとは結婚式当日より数日ぐらい前からFacebookで連絡を取り合っており、当日もちょっと早めに到着してランチをご一緒し、ちょっとリハーサルもやっておいたのでした。おかげでこの牧師さんとその奥さんとは打合せの時間以外にもたくさんお話する時間があって良かったです(^^)
ちなみに、式の最中は写真が撮れなかったので、当時の様子は上のビデオみたいな感じなんだろうなとご想像ください。
プレゼント&ご祝儀
プレゼントやご祝儀はフィンランドの結婚式にもありますが、日本のものと比べるとだいぶカジュアルです。「割れる」とか「別れる」みたいな言葉を連想するプレゼントはダメとか、そういう暗黙の了解もないですし、金額に関しても、「1万円札2枚とか4枚とかは偶数で『割り切れる』からダメ」みたいなのもないです。
こうしてみると、日本の結婚式のプレゼント&ご祝儀ってルールいろいろありますね。これで割り箸とかプレゼントしたらド叱られますもんね。
ご祝儀に関しては、現金をご祝儀袋に入れて受付に渡すのではなく、銀行口座の情報を教えてそこに送金してもらうというのが一般的なようです。
でも今回の場合は、プレゼントはむしろ無しにしましょうという方向になりました。2人は普段日本に住んでいて、フィンランドにはこの結婚式のために一時的に来るだけなので、あんまりプレゼント貰いすぎると日本に帰る時に持ち運びに困るからです。
国際結婚では披露宴で両国のスタイルを混ぜる事も
もちろん各カップルの意向によりますが、国籍の異なるカップルによる結婚の場合、お互いの国のやり方を取り入れる事もあります。例えば、結婚式自体はフィンランドの伝統的スタイルでしたが、最初に出てきた招待状に写っている2人の服装は和式です。全部フィンランド式、というわけではないのですね。
ビュッフェ式
披露宴での食事はビュッフェ式でした。フィンランドの結婚式ではこのような形式はよくあるらしいです。僕はこの夕食の席ではレオ君の友人の牧師さん夫妻、それからかおりちゃんの友人とそのパートナー(彼氏なのか既に結婚してる聞いてなかったためそこは把握しておらず)とご一緒させていただきました。ついでに僕は通訳っぽい役回りも。
生い立ち&出会いの動画
日本の結婚披露宴では新郎新婦の幼少期からの成長の軌跡と2人の出会いを紹介するビデオが流されるのが普通ですが、フィンランドにはそのような習慣はありません。しかし今回は日フィンのミックスという事で、お2人の幼少期からの成長過程と、出会ってからの思い出を見せていただけました。
ケーキ入刀
ディナーでお腹が膨れてきたら、別腹のデザートのお時間\(^o^)/
そう、ケーキ入刀。
フィンランド式のケーキ入刀にはちょっとした「カービィの刹那の見斬り」的なゲームというか、儀式が仕込まれています。
ナイフを2人で一緒に握り、一緒にケーキを切るのですが、ナイフが底についたその瞬間に片足を床に「ドン!」と踏み込む、というものです。より早く踏み込んだ方が勝ち。でもナイフが底につくより前に踏み込むのはダメ。
この「刹那の見切り」の儀式、勝った方が今後の結婚生活の主導権を握れるという事になってるらしいです。果たして主導権はどちらが握るのでしょうか?(^^)?
ダンスの前に新郎新婦と。
あの、先に言っておきますけどね、僕は日本人としては決して小さくないですからね!彼が大きいんです!190㎝超えなんです!
やろうと思えばね、こうやって遠近法を使って
自分を大きく、レオ君を小さく見せる事もできるんですけどね、僕はそういう小細工はしないんですよ!
(真ん中の人172㎝。後ろの4人190㎝~2m)
ダンス
ディナー→ケーキ入刀→しばしご歓談
の後に待っているのはダンスの時間。ダンスは基本みんな踊りますが、踊り続けるもよし、途中で抜け出してお喋りするもよし、残ったデザートや飲み物に手を付けるもよし。基本的に自由です。
フィンランドの披露宴は結婚式の後から夜の12時ぐらいまで続く事が多いです。朝までドンチャンやるのも珍しくないようですが、僕が今回参加したのは12時あたりでおひらきでした。その後は各ゲスト宿泊先へ。
宿泊先は新郎新婦の親戚の家またはお手頃な宿
披露宴が夜の12時ぐらいに終わったら、僕も含めた日本人ゲスト達はレオ君のお父さんの家に泊めていただけました。フィンランドの結婚式に参加する際はその日知り合ったばかりの「はじめまして状態」の人同士で一緒の宿泊先になる事も珍しくないのですが、これ、やってみるとなかなかいいもんです(^^)
新しく知り合った人とお話するの、なかなか楽しいですよ。
おまけ:ネットでの出会いは吉か凶か?
さて、今回結婚したカップルのレオ君とかおりちゃんは元々はネットで知り合ったのですが、日本ではまだ「ネットで知り合った人と直接会う」事に抵抗がある人も少なくないと思います。
たぶんこれは「20代の女性が出会い系サイトで知り合った男に殺されました」系のニュースがよく流れされるせいだと思いますが、先にリアルで出会ったって殺される人は殺されるんだし、「ネットだから危ない」とかいうのはあんま関係ないですね。多くの先進国ではネットで知り合った人と仲良くなるのはもう普通になっています。
それに実際の所、僕の経験上や友人から聞いた話でも、ネットでまず知り合ってそれから会った人で「スペック高い人」ってけっこういるんですよ。レオ君はプログラミングが得意で性格はすごく親切なので、僕はありがたいことにプログラミング関連で困った時に彼によくご指導いただいております。彼は語学習得も早く、今回の結婚式で久しぶりに会った時には日本語がメッチャ上達してました。
そういえば、以前トゥルク旅行の記事
で紹介したフィンランド人の友達Ville君も、日本語ペラペラ&物理学の博士号とかいう「ハイスぺ男子」でしたしね。
つまるところ、質の良い人と出会えるかは「ネットで知り合うかリアルで知り合うか」ではなく、「どんな属性の人間と知り合うか」だと思います。
まぁ、「ハズレ」が全くいないわけではないですけどね。僕の場合、以前Language exchangeのサイトで知り合ったタイ人のオッサンがそうでした。このオッサンはゲイで僕を恋愛対象とみなしており、僕自身はゲイではないしそういうのに興味はないと言っていたのに襲われたので、持ち上げて投げ飛ばしてやりました。
とまぁこのように、ネットで知り合う人はハイスぺな人が多くいますが、たまにハズレもいますので気を付けましょう。
そしていざという時のために、体は鍛えておきましょう(^^)