フィンランド語の文法ってどれだけ難しい?イメージ的にはこんな感じです

以前、北欧言語の文法の難しさを比較した画像を自分のSNS上でシェアしたのですが、そういえばブログではまだ書いてなかったのでこちらでも紹介しようかと思います。

北欧言語とは、少数民族の言語を除くと、主に

スウェーデン語
デンマーク語
ノルウェー語
アイスランド語
フィンランド語

の5か国語

の事を指します。

そして、これらのうちどの言語がどのぐらい難しいのかというのを、文法の複雑さを基準にイメージ化してまとめたものが一時期ちょっと話題になったみたいです。

というわけで、どんなものなのか見てみましょう。


【スウェーデン語の文法のイメージ】

スウェーデン語の文法のイメージは、かわいらしい子ネコちゃん。英語の文法とよく似ているので、英語の文法を理解している人にとってはそれほど手ごわいものではありません。

実際、例えば

「ここでどれぐらい待ちましょうか?」

という簡単な文章を英語とスウェーデン語で比べてみると、

英語:
How long shall we wait here?

スウェーデン語:
Hur länge ska vi vänta här?

という感じで、文の構造が非常に似ている事が見た目的にもなんとなくわかるのではないでしょうか?

【デンマーク語の文法のイメージ】

デンマーク語はちょっとご機嫌ナナメなネコちゃん。スウェーデン語よりはちょっととっつきにくいといった所でしょうか。

デンマーク語は発音はかなり難しいのですが、スウェーデン語の文法を理解している人にとっては文法はそれほど難しくありません。僕はデンマーク語を勉強した事は一切ありませんし、デンマーク語は一切喋れないし聞き取れないのですが、読むだけであれば、スウェーデン語の知識のおかげで多少できます。実際、デンマーク人の友達相手に、向こうがデンマーク語で、僕がスウェーデン語で書いてメッセンジャーのやりとりが成立してたぐらいです。

ただ、デンマーク語は数の数え方が非常にややこしいです。

例えば、数字の97をどう表現するかなんですが、各国の言語でそれぞれこんな感じになります。

スウェーデン語は90と7で97というシンプルな数え方なのに対し、デンマーク語はなぜか

「7に5から二分の一を引いたものに20をかけたものを足す」

という、なんでわざわざそんな事を……(^^;)と突っ込まざるを得ないような数え方をします。

【ノルウェー語の文法のイメージ】

おお、ネコじゃなくなった(((# ゚Д゚)

トラではありませんか。急に怖くなったぞ。

でも、僕は個人的にはなぜノルウェー語の方がデンマーク語より難しいとされているのかはよくわかりません。文法的にはそんなにスウェーデン語と大きな差はないはずだし、数の数え方だってデンマーク語みたいなややこしい事はせず、スウェーデン語とほぼ同じです。

ただ、ノルウェー語がスウェーデン語やデンマーク語と違うのは、

・ブークモール
・二ノーシュク

という、

「2種類のノルウェー語がある」

という事ですね。

僕はノルウェー語も勉強した事はなく、スウェーデン語の知識のおかげで多少わかるという感じなのであまり詳しくないのですが、これがもしかしたらデンマーク語より文法が難しいという評価につながっているのかもしれません。

【アイスランド語の文法のイメージ】

もはや地球上の実在の動物ではなくなってます。

いや、怖すぎるだろ、これ。

アイスランド語では、男性名詞、女性名詞、中性名詞と名詞に性別があるだけでなく、名詞を

・強い名詞
・弱い名詞

にも分類しており、名詞が強いか弱いかによって格変化のやり方が変わるらしいです。

いやー、日本語ネイティブの僕らからしたら、何で名詞に性別なんかあんだよ、ましてや名詞に強いとか弱いとかってなんだよって感じなのですが、これがアイスランド語の文法を複雑にしている要因の1つのようです。確かにスウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語に比べてだいぶ手ごわそうな文法ですね。

【フィンランド語の文法のイメージ】

ゴジラじゃん、これ。

対処不能です _| ̄|○

文法が難しい言語の代表にロシア語があり、ロシア語では格変化の種類が6種類と多いのですが、フィンランド語はその倍以上の15格を有します。例えばフィンランド語ではフィンランドの事を

Suomi

というのですが、これが文脈によって

Suomi
Suomen
Suomea
Suomessa
Suomesta
Suomeen
Suomeksi
Suomelle
Suomena
……

などと、どんどん形が変わるのです。

さらには、単語の後ろに

Suomessakaan
Suomeakin

とかいろいろくっつき、最初のうちはどこからどこまでが1つの意味のかたまりなのかを判断するだけでも一苦労です。

【まとめ】

さて、ここまで見てみると、文法の複雑さではフィンランド語がダントツとなっておりますが、個人的には

ゴジラはちょっと盛り過ぎ

かなぁと思います(^^;)

たしかに最初はメチャクチャキツイです。調べても調べても次から次へと

「えっ!何この見た事ない単語の変化の仕方。。。」

って感じになり、まさにエンドレス的に調べ続ける事になるのですが、ある時を境にそれほど調べなくても文の構造が理解できる時がきます。

実際、最近の僕は、よっぽど専門的なフィンランド語ならともかく、フィンランド人相手のフィンランド語でのメールのやり取りでは、お互いに長文でも文法的にわからない部分はほぼなくなりました。

文法の難しさはたしかに言語習得の難易度を大きく左右する要素の1つなのですが、やっぱり何と言っても大事なのは

「その言語の勉強にどれだけコミットできるか」

に尽きると思います。

例えば、僕のアメリカ人の友達には日本語は喋れるけどスペイン語は喋れないという人が何人もいます。

言語の構造的には日本語より英語に似ているスペイン語を勉強する方がよっぽど簡単なのに、日本語の方ができるという事は、やはりそれだけの勉強・練習量を日本語に費やしており、逆にスペイン語には時間を費やしていない、という事なのでしょう。

なので、あなたの勉強中の言語が何語だったとしても、文法が簡単でも難しくても、

「十分に勉強すれば大丈夫!」

という事になります。

たとえ今はまだ難しく感じているとしても、正しい形で十分に努力を積み重ねていけば必ずわかる時がきますので、根気強く続けましょう!

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